週末猟師

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散弾用火薬:Longshot vs Universal

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検索ワードでロングショットとユニバーサルが頻繁に入っているので,まとめておきたいと思います.一応以前エントリしたのがこちらにあるのですが,使い分けの具体例が書かれてなかったので,注意しておいたほうがよい点も含めて現時点の意見をエントリします.

ショットシェルのハンドロードをする人の用途は大体はスラグか狩猟用散弾ではないかと思います.仮に 12GA に絞って考えれば,スラグの自家鋳造をする人は Lyman か Lee のモールドを使っているでしょう.Lee だったら 7/8oz もしくは 1oz のドライブキー,Lyman では 475gr の Foster か,525gr の sabot だと思います.要するに最も重くて 1-1/5 oz です. Longshot は 1-3/8oz 以上,Universal は 1oz 以下ならほぼそれで決まりだと言って良いと思いますが,1-1/4oz 程度だとボーダー近いようです.ただしスラグ用の銃身は短いでしょうから燃速の遅い Longshot だと燃え残る可能性もありますし, Universal のほうが合いそうなので,スラグ用ならほとんどのケースで Universal のほうが適していると言って良いのではないか,というのが個人的な見解です.

それに上記のようなスラグのロードデータでは Universal が載っていて,Longshot は載ってないというケースはあっても,その逆はあまりないと思います.ですが,もしそのような逆のケースが自分の欲しい組み合わせであった場合は,Longshot の薬量から Universal のそれを推定するのは極めて慎重にしなければなりません.例えばある組み合わせで Longshot で 36gr だったとき,Universal では 31.5gr でした.それでも腔圧は Universal のほうが高いのです.ということは,Longshot と同じ 36gr を Universal で詰めてしまうと,非常に危険ということは自明でしょう.

ここまで読むと Universal 推しか?と思われるかも知れませんが,実は私は Universal を使ったことはありません.というのも,スラグはほとんど付き合いでしかやってないので数も作らず,散弾を作る主な用途は鴨弾なのです.これには 1-1/2oz を使っているので,Universal では速すぎてレシピがないのですね.火薬はロッカーにしまいますが,ボトルはそこそこかさばりますから,薬種を増やしたくないという事情もあります.ですから,私がもしスラグの load data を公開するとしても,それは Longshot 推しだからというわけではないということにご注意いただければと,特にこれからハンドロードを始めようとしている初心者の方にはお願いしたいと思います.

そうそう,余談ですが現行の Lyman Shotshell Reloading Handbook には Lee モールドのデータが載っていなくて,Lyman のデータしかありませんが,そういえばライフルの方の 50th もそうでした.もうちょっと広い心でやって欲しいなぁ.苦笑