週末猟師

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Dog Navi と IC-DRC1 を考える

今月アイコムからディジタル小電力コミュニティ無線機 IC-DRC1 というのが出ました.

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従来の特定小電力無線機は 10mW でしたが,これは 500mW です.定価が3万円なので,実売は2万強?普通に使えば通話に加えて相手までの距離と方向が表示されます(アマチュア無線機の ID-31 や ID-51 なども同じ機能がある).

実はこの無線機, ARIB STD-T99 という標準規格に準拠しており,それは古野の Dog Navi と同じです.このアイコムの無線機のディスプレイには地図は出ないものの,位置情報はシリアル(USB)で出てくるので,PC をつないで表示させることができるソフトが用意されています.なので,小さなパッドPCでもつなげば Dog Navi のような使い方ができるわけです.それほど高度なことはしていないはずなので,アプリがくめれば iPhone とかでもできそう. ARIB 規格はあくまでも「推奨」なので,他社とどこまで互換性があるかはわかりません.アプリケーションレベルで互換性がある保証はないので,すでに存在する Dog Navi を採用したグループに IC-DRC1 で仲間入りすることができる蓋然性は高くないように思います.しかし全く互換性がないと断定することもできないので,両方持っている人がいたら試してもらいたいですね.もちろん私は両方持っていないので何も試せません.苦笑

ここでチラシを見ると,Dog Navi の犬側音声はその帯域が受かるアマチュア無線機でも聞けると書いてありますね.ということは,少なくとも犬の音声は F3E という電波形式のはずです.アイコムは F1E なので少なくともその点の互換性はないです.もちろんアイコムにも子機の音声をモニターする機能はついています.

ところで Dog Navi は犬側でも 180g ありますが,アイコムは 110g と軽く,またサイズは犬側の Dog Navi を半分の薄さにしたような感じです.Dog Navi を持っていないグループで,これから GPS を導入したいけど価格面で折り合わない場合,本体に地図が表示されることにこだわらなければ,犬側も人側も同じこちらの無線機を使って Dog Navi と同じようなシステムを組むことができます.ただし出力は Dog Navi が 1W なのに対し半分ですから,同じ条件であれば通信距離は 70% ほどになります.でも古野はプロ用装置の専業メーカーですから感度は抑えめかもしれませんので,そこまでの差はないかも??アイコムは別売の電池ケースを用意しておけば乾電池が使えるのも大きいですね.