リローディングスタイル2020:③ダイを決める / フル or ネック
こんな感じに磨きが終了したわけですけど,まだまだ作業は続きます.
ディキャップ(使用済み雷管の除去)を後回しにしたので,サイジングと一緒にやってしまうことにします(現実はそのほうが多数派だと思う).そのサイジングも,ネック(弾頭を保持する部分)だけを小さく戻すネックサイジングと,ヘッドスペース(薬莢底からショルダまでの高さ)も一緒に戻すフルレングスサイジングの二種類があります.
ライフルがセミオートだったり,複数の銃に使う可能性があるならフルサイズ一択ですが,うちでは 30-06 を使うのはボルト式の特定の一丁なのでネックにする場合もあります.どちらにするかの判断はゲージにかけて行います.うちのはこんな感じの L.E. Wilson 製のものです.
まずヘッドスペースをみます.
ゲージから出ていたらフルサイズしますが,これは大丈夫ですね.ネックの方はどうかというと.
こっちも OK です.ネックが飛び出てしまうようだと,トリミングといってここを削る必要がでてきます.今回は問題なし.
いくつか測ってみんな大丈夫でしたので,今回はネックサイズでいくことに決定しました.
余談ですが,ケースゲージは長さしか測っていません.要するにゲージの穴は太さ方向には余裕があるのです.従って使用する銃によってはゲージに入ったからといって,薬室に入るかというと別問題だったりします.これを測るにはこんなゲージがあります.
これはミニマムチャンバーゲージといって,太さも SAAMI スペックに合っているかを調べられるものです.うちでは L.E. Wilson のを使用していますが,残念ながら 30-06 用はでてないので持っていません.もちろんちょっと怪しいなと思ったら,フルサイズを掛けることにしていますし,実際に普通のケースゲージでしか測定していなくても今まで不具合は経験していません.ミニマムチャンバーゲージがないキャリバーで,フルサイズを掛けても装填できないケースが頻発する場合は,スモールベースダイを使うと解決するかも知れません.