concentricity というのは,薬莢と弾頭の中心軸がどの程度一致しているかという指標です.
上の図は極端な例ですが,真っ直ぐに見えてもやはり少しはズレているものです.このズレを runout といいます.
そしてこの runout を計測するものが Concentricity Gauge です.各社から発売されていて,例えばこういう感じのものですね.
下の台に弾を置き,弾のネック部分にゲージを当て,弾をクルクルと指で回転させると,上の目盛りが動きます.その動いた量が runout を示すという仕組み.たくさんリロードした後で,これでソーティングするという使い方になるでしょう.ただこれでズレを直せるわけではありません.それではそんなズレ弾はどうするのでしょう?そこで出てくるのが Concentricity Tool です.
一見 Concentricity Gauge に似ていますね.実際,Concentricity Gauge そのものなのです.ただネック部分を横から押すことが出来るようになっていまして,これで軸を合わせようというわけです.
ただし完全にあわせるにはとても手間がかかり現実的ではありません.押しても戻り量がかなりあって,それも定量的に決まらないためです.ですから,0.5mil 以内まで追い込んだらOKにしようとか,そういう使い方になるかと思います.
ちなみにこれで runout を最小化したら当たるようになるかというと,それは別問題です.300m とかで相当当てこんでいる人が,更に精度を向上させようというときに役立つかも知れないというツールです.いつも10点に当てているような人が,Xに当たる数を少しでも増やせないか?というような感じでしょうか.決してこれさえあれば当たるようになるというものではないので,注意しましょう.(と,自分に言うのでした.笑)