週末猟師

休日に射撃や狩猟を楽しむ

火薬がネットで買える?

例の事件について,報道によると

 

山上容疑者は「インターネットで火薬を購入し、空の薬きょうも手に入れ、自分で詰めた」と供述。

 

とありました.銃の構造は大体こんな感じらしい.

 

読売新聞社のイラスト

 

まずは入手したという空薬莢が何なのか?が気になります.通常の 12GA を使ったのだとすると,ヤ*オクなどでも見かけるような空薬莢は今後全て出品禁止ということになるかも.現時点では散弾の空薬莢はただのゴミで,持っていても違法ではありませんが,仮に今回使われたのがそれだったとして,新たな法規制がかかることになればいろいろなところに影響を及ぼすのではないかと危惧します.射撃場での廃棄が普通の産廃扱いじゃなくなったらかなり大変なことになりますよね.ただ犯行現場の写真からはもっと口径が大きいように見えたのですけどねぇ.

 

使ったのは buckshot に類似しているようで,6粒発射するものだったそうです.粒の大きさが分かりませんが,仮に 9mm だったのだとしたら,使われた薬莢は 12GA だったのかもと推定できます.

 

しかし一番の問題は,火薬がネットで買えてしまったという点ではないかと思います.というのも,散弾薬莢はそれほど強度が必要なものではないので,プラスチックなどでも自作できる程度のものだし,そもそも単発ならそれすら不要.銃も無煙火薬を使うものになればそんなに簡単ではないとしても,黒色火薬で使い捨てるようなものなら,子供の工作レベルでできてしまいます.雷管は爆発物で入手は難しいと思いますが,電気発火ならそんなに難しくないでしょうしね.

 

私は犯人が何回かは実射試験をしてから犯行に及んだと考えました.そうなるとそこそこの量の火薬が必要になるはずです.合法に買える玩具花火(火薬量は僅か)をたくさん分解するよりも,その辺で買える原料を調合して黒色火薬を作った方が簡単(といってもその作業は危険だし,そもそも違法だからやらないように)で,そこそこの量が作れるはずなので,そうしたのではないかと想像していました.ところが火薬をそのままネットで買えたということなので,そっちに危機感を持ちました.

 

#追記

後日の報道によると,やはりネットで買ったのは火薬ではなくて,あくまでもその材料であり,そこから自分で調合して作ったということだそうです.そりゃそうだよなぁと思いました.玩具花火は簡単に買えても薬量がとても少ないですからね.もちろんよーく探すと,火薬自体もどこぞネットで買えるのかも知れませんが,あったとしたら違法です.見つけても買わないように!