週末猟師

休日に射撃や狩猟を楽しむ

異界としての山

今回の図書館シリーズはこちら.

 


新編山のミステリー 異界としての山 工藤隆雄著

 

マタギや杣人というより,登山系山小屋の話が多いかな.どの話も面白いですけど,週末猟師的にピックアップするなら,鹿の角の話でしょうか.鹿の角って三段くらいになっているのが普通だけども,その段の位置や模様,先のとがり具合などが,その鹿の家族によって違うのですって.家族内ではほとんど同じ形をしているので,雄の鹿を見かけると,誰の子か分かるらしい.

 

 

それと角が取れる時期に,取れかかってブラブラしていると嫌がって,藪の中に入って落とそうとするから,藪の中に良く落ちているとのことです.ダニとかいそうだから入りたくないけど,拾ってる人はそういうところを見てるんでしょうね.

 

あとは丹沢ではスズタケに二十年ほど前から煤が付くようになったそうで,そうなると枯れてしまうらしい.すると土砂が崩落するようになり,山がやせてしまう.その結果,鹿もエサがなくなるために山を下りていくと,人間からは鹿が増えたと言われて駆除され,実際にはどんどん鹿が減っているとのこと.

 

とまあ,全然ミステリーとは関係ない話をピックアップしましたが,週末猟師的には,マタギではなくても山に生きている人たちの話はどれも面白いし勉強になります.ちなみに山であった不思議な話は私にもありますけども,昼間だから怖くないし,オチもないので省略.

 

今回採り上げた書籍