週末猟師

休日に射撃や狩猟を楽しむ

ライフルの薬室を観察する

先日不良薬莢代表としてクラックの入った例をお見せしました.

 

weekendhunter.hatenablog.com

 

クラックの位置は多くの場合はボディの下の方です.

 


軽装弾でも起きますから,これはサイジングの負担が大きいために起きている可能性があります.原因はともあれ,穴があいて燃焼ガスが噴き出せば薬室の方が焼耗するのではという .338 さんのコメントは当然かと思います.しかし薬室をぱっと見た限りでは特に問題ないように見えるのですね.とはいえ,ライフル持ちなんて大体みんな老眼ですから,見えていないだけなんて可能性はまったく排除できません.なのでここはひとつボアスコープで薬室を観察してみようじゃないかと.

 

ボアスコープはファイバスコープ先端にミラーが付いていて,穴の側面を観察する仕組みです.写真が斜めになっているのはうちのスコープのこのミラーが曲がってしまっているためです.また右下が白いのも照明が映り込んでしまっているためですから,このあたりは無視してご覧ください.写真はバレル側からで,最後はボルトのつく弾底(ヘッド)相当付近の順番になっています.

 

ライフルバレル
スロート
弾頭の辺り
マウスの辺り
ネックの辺り
ネック下部(ショルダに入る手前
ショルダに入った上の方
ショルダからボディに入るところ
ボディ1
ボディ2
ボディ3
ボディ4
ボディ5
ボディ6
ボディ7
ボディ8
ボディ9
ボディ10
ボディ11
ボディ12
ボディ13
ボディ最下部
薬室のヘッド端

 

クラックが入ったのはボディ10〜12近辺相当かと思われますが,見たところは他の部分に比べて損傷が大きいとかいう感じはしないです.(掃除がいい加減なのでどこも汚い)

 

この理由としては,最初から完全に割れた薬莢を使うことはしておらず,すなわちクラックは発砲当初は入ってない状態です.膨張すると薬室に張り付いた状態になるので,ヒビがあってもガスが外に出ないのではないかと.それにクラックも実際は皮一枚でつながっているようにみえるものが多いです.既に割れたものを改めて使ったら理由が確定するでしょうけども,それはリスクがありすぎなのでやめておきます.とりあえず今までの幸運に感謝ですね.