週末猟師

休日に射撃や狩猟を楽しむ

猟別に時計を考える

これまで折りにふれ狩猟用時計を考えてきました.私の猟のスタイルは,鳥屋などでの鴨,里山での巻狩,里での散歩鳩などです.これらの猟で使う時計が持っているとうれしい機能として以下の項目を挙げていました.

 

  1. タイドグラフ:山では関係ないのですが,汽水域の鴨撃ちでは水位の動きが移動にも関わります.もちろん釣りにも使えます.
  2. 電波時計&ソーラー充電:普段は別の時計があって,狩猟時計は使わないために,猟期に入って気付いたら止まってたとかズレていたというのはあり得るわけで,これも手間いらずがありがたい.
  3. 方位表示:初めての場所はもちろんですが,行ったことがあっても1年もたてば大分様子が変わっているというのが山あるあるです.特に曇りの山中では方角を見失うことがあります.
  4. 気圧計測:天気予報は事前にチェックしますが,変わることは当然あって,これから天気がくずれそうだとかは気圧を見ているとわかるので,特に山の単独行ならあった方が良い機能です.また気圧計があれば高度計の機能ももっていますしね.
  5. 日の出・日の入り時刻表示:巻狩は日が高い時間帯にしかやりませんが,鴨や鳩は夜明け前から準備を始めるので,日の出時刻は知りたいです.が,時計での表示は簡易的で,精度的な問題もあるので,予め調べておいた方が確実です.


これらを全部同時に満たすとなると,現行機種なら例えばカシオのプロトレック PRW70 などとなるでしょう.

 

PRW-70Y


とはいえ,日の出日の入り表示には誤差がありますから,撃ち始め時刻の適法性を求めるならやはり別に暦から調べておく必要があります.もちろん私の使っている PRW2500T は日の出時刻表示機能はありませんので,予め調べてから出猟しています.ちなみに PRW2500T のチタンベルトは冷たさを感じにくく,私の使用条件では結構満足の出来るモデルとなっています.(残念ながら現行機種ではありません)

 

PRW-2500T


しかし寒いときには袖から時計の顔を出させるのも手間に感じる時があります.NATO ベルトや,アポロ宇宙飛行士みたいにベルクロなどで袖の上からつけるのもいいか?となります.しかし猟装自体,猟によって異なるわけで,時計も全部の猟に一つのものを使うのではなく,用途を分けるほうが合理的でありましょう.例えば汽水域での鴨撃ちにはタイドグラフはあったら便利だけど,コンパスは全く使いません.逆に巻狩ではタイドグラフや日の出日の入りは要りません.すぐに撤収できる里山なら気圧測定も要らないので,欲しい機能はコンパスくらいです.

 

だったらコンパスはこんな感じに別に持ってもいいですよね.

 

YCMケヤキコンパス(日本製)


もっと小さいクリップ式もあります.

 

YCMクリップコンパス(蓄光・日本製)


なにも腕につける必要はなくて,服や装備につけばよいのです.すると時計だって腕につけて寒い中,袖からのぞかせるよりも,外にぶら下げたらいいのではないでしょうか.例えばナースウォッチみたいなタイプは便利そう.

 


チェーンタイプや小さいカラビナが付いているのもあります.

 


ただし安物は結局すぐゴミになっちゃうし,クオーツはいきなり電池が切れるので気付いたら止まってたなんてこともあり得ます.同じクオーツでもチプカシ代表格のこんな時計なら,アラームを使わないで時刻表示だけなら十年くらいは軽く動くので,こういうのを上着や装備のループに通しておくなんて身に付け方もあるでしょうね.最強の誉れ高いモデルです.

 

Casio F-91W

 

ただ個人的には機械式にするというのも実際のところは良い方法だと思っています.

 


こういうタイプを使っていれば,出猟前にかならずゼンマイを巻いて時刻を合わせることが習慣付きますから,電池式のように気付いたら止まっていたなんてこともありません.機械式でも日付などが表示されない,時計だけの機能しかないモデルであれば,構造がシンプルなので壊れにくく,いざというときの修理代も安く済み,お勧めです.器用な人だったら自分でメンテできるかも.でもクロノグラフみたいなものはちゃんとした職人に見てもらわないといけませんし,そもそも狩猟には適さないかなと.