先日 win と fio のプライマの比較をしました．このとき fio の方がアンビルが出てましたね．再掲しますと右が fio です．
ところで以前リローディングの教科書としてお勧めした Lyman のマニュアルですが，前は流し読みだったので最近もうちょっとまじめに読んでいまして，プライマの所を見ていて気づいたことがあります．
今までプライマはツライチからわずかに下がる程度でセットしていました．しかしマニュアルには適正なシート深さはヘッドから 0.004"(±0.001")とあります．要するに 0.1mm 引っ込めるわけです．今まで測ってませんが，問題が起きたことはないので大丈夫な範囲だったのでしょう．
しかしもっと大事なことが書いてありました．それはシートするとき，出っ張ったアンビルがキャップの開口断面とツライチになるまで圧入しなければならないということです．要するに上の写真でアンビルが出ていますが，それがプライマポケットの底面に押されてキャップと同じ高さになるまで圧入するのです．（今までは何も考えずにやっていましたが，入るだけプレスすればツライチになるということです） ということは fio の方がキャップが浅いので，奥まで圧入しなければなりません．win と同じ深さだとアンビルとキャップの狭窄部が広くなるので，うまく激発できない可能性があります．
なので遅発が出るという噂はやっぱりアンビルの所為かなぁと思ったのですが，前に思ってたのとは違う仕組みで問題が出るのかもという現時点の推測です．まあ遅発が出るという人がどのようにシートしてるか見てないのでなんとも言えないわけですが．
ところで今はプライマポケットの掃除に case prep center を使っていますが，金属ブラシなのでプライマポケットの底が削れます．あまりやるとポケットが深くなるので，Lyman のマニュアルに書かれていたような条件が満たせなくなります．プライマポケットユニフォーマーだと深さは一定なので，これを使った方が良いのかも知れませんね．ただ汚れ落としは本来の目的と違うので，刃の寿命が短くなるでしょうが．
