週末猟師

休日に射撃や狩猟を楽しむ

【今コレ・リローディング(5)】case prep(4):sizing die

「今コレ」はリローディングにおいていろいろ回り道した経験を踏まえて,もし自分が今からリロードを始めるとしたらまずはコレを買うだろうというものを紹介するエントリ群です.もちろん射撃・狩猟スタイルが違う人には当てはまりませんし,そうでなくても正解があるわけではないので,異なる意見をお持ちの方は当然多くいらっしゃると思います.賛否両論,コメントいただけると,他にご覧になっておられる方にも参考になると思いますのでアドバイスよろしくお願いいたします.
サイジングとは発砲により膨らんだ薬莢の寸法を縮める作業です.主だっては薬莢の本体部分(ボディといいます)と弾頭を保持する部分(ネック)の大きさを規定値に収めることになります.
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メジャーなサイジングダイはフルレングスサイズとネックサイズで,前者がボディとネック,後者がネックのみのサイジングを行います.ボディは発砲後正常に排莢されているなら,チャンバーよりは少し小さめになっているはずなので,次回も同じ銃に使用するならそのままの大きさでも問題はありません.しかしネックは確実に弾頭を保持できるだけのサイズより大きくなっているはずなので,これは縮小させる必要があります. ただし次に使う銃が別だった場合,その薬莢がネックサイズだけで装填できる保証はありません.またセミオートの場合はあまりぎりぎりのサイズでは装填脱包がうまくいかない可能性が高くなります.そこでフルレングスのほうが安心というわけです. ではなぜネックサイズがあるのでしょうか.それは薬莢は真鍮で出来ているわけですが,拡大,縮小を行えば金属疲労を起こします.ですから必要がないサイジングはしないほうが金属に対する負担が小さくなり,繰り返し使用できる回数,すなわち寿命も長くなると考えられるわけです. すると,ボルト式ならネックサイズだけでいいかというと,そうもいきません.薬莢のボディ部分は発砲時にチャンバー内壁に押しつけられ,その後若干サイズが縮みます(スプリングバックといいます).しかしそのバックする量も金属が繰り返し変形により堅くなってくると少なくなってくるので,いずれ装填排莢がうまくいかなくなってくるわけです. ですから結局のところはネックサイズダイと,フルレングスサイズダイの両方があった方がよいわけです. ちなみに精密射撃を主に行う人たちはよりこだわりを持った緻密な作業をします.基本はネックサイズですが,本体をリサイズする際にはフルサイズを使うのではなく,ボディダイというボディだけをリサイズするダイと,ネックダイを併用しているようです.私の場合はそこまでこだわっても,そもそも腕の方がついていってないので,やりませんけど.苦笑 というわけで,今から買うにしても,普通にネックダイとフルレングス両方を買いますね.メーカーは
Redding Forster L.E. Wilson RCBS Lee
などがありますが,この中だとやっぱり Redding かなと思います.なぜかというと,Forster, RCBS, Lee のフルサイズダイはステム(デキャッピングピンがついている棒)がねじそのものなのですね.
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それに対し Redding はつまみがついているのです.
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要するに回しやすいってことです.ねじ面を直接手で回すと痛いですからね.あと L.E. Wilson はアーバープレスといいまして,「今コレ」でとりあげたタイプのプレスとは異なるタイプでは定評がありますが,普通のプレス用は出て年月が経っておらず,ラインナップも揃っていないので,今のところは様子見です. ところでダイは普通セット売りされていて,それも組み合わせによっていろいろありますから,それはまた後でシーティングダイのところで最終確定しましょう.とりあえずはメーカーは Redding にするというところで終わりにしておきます.