たかが case prep を引っ張ります.笑 さて薬莢の中にはこんな感じにマウスがつぶれてしまうものが出てきます.
内側にへこんだら,内側から押すしかないと思いますよね.ブッシングダイはエキスパンダがなく,外側からしか押さないので,こういうのは直せないだろうと,エキスパンダで内径から押す標準ダイを使っていました.エキスパンダというのは下の矢印に示した部分のことです.
これが抜けていくときに,内径を所定のサイズにしているわけです.今回面倒なので,そのままブッシングダイにかけてみたのですよ.そうしたら...
なんと綺麗に直っているではありませんか.マウスゲージで見ても...
ちゃんと入ってて,サイズも問題ない様子.
標準ダイで直そうとすると,エキスパンダボタンが入っていくときに,マウスのつぶれ方によってはそこが余計に変形してダメになっちゃうケースもあったのですが,このようなつぶれ方だと,かえってブッシングダイの方が綺麗に直せるようです.これは発見でした.もちろんどんな凹みでも対応出来るわけではないと思いますけど,多くは面で押されてへこむものですから,ブッシングダイの方がいい結果になるパターンが多いのかも知れません.今回何個かマウスのつぶれた薬莢がありましたが,全てブッシングダイで綺麗に直りました.すばらしい!
さてサイジングが終了してルーブまみれの薬莢は拭き取るのがめんどうなので,またタンブラにぶち込みます.笑
これでまた一晩かけておきます.そして翌日.
では分離しましょう
分かれました.
メディアはボトルに戻します.
先月のカレンダーでファンネルを組んでいます.カレンダーがないと,的紙を使うけど,弾が当たった穴から漏れるんですよね.笑 こうして分離しても中に入っている残りのメディアは薬莢を個々に逆さまにして出すしかありません.
中に入っていたのだけで,こんな量になりました.
あとはフラッシュホール(伝火孔)を確認して,引っかかっているメディアがあれば,ピックツール(千枚通しみたいな道具)でつついてとります.
左がひっかかっているもので,右はOKな個体です.自分のは Lapua(左の青い箱)だけですが,あとはもらい物や拾い物の Norma とか Winchester とかいろいろあるので,それも分けておきます.
ここまで整理すればあとは棚に戻すだけ.
これで次に使うときには雷管装着からスタートできますから,今回はこれで case prep 終了となります.料理で言うと下ごしらえみたいな作業ですけど,リローディングにおいて一番時間がかかるのがこの工程です.再利用に耐えうるか,薬莢を個々に確認していく大事な段階も含んでおり,今回はダメになった薬莢が見当たらなかったので,選別シーンも撮っていませんけど,そのうち出てきたらお見せします.それに今回はプライマポケット(雷管をつける部分)の掃除は省略しましたし,薬莢ネック長さもゲージで見たところ規定内でしたので,トリミングもしていません.本来はこれらの作業もまとめて case prep といいます.