一般的な日本のライフル射撃者にお勧めするリローディングプレスは圧倒的に,鋳鉄製の普通なシングルステージプレスなのですけども,実は以前私もターレットプレスが欲しいなとは思っていました.こちらですね.
これは Redding T-7 というダイが七つ載るタイプです.理由としては雷管が下のチューブから出てくるので散らからないし,ダイのスイッチが簡単.穴(station)だって7つもあれば十分じゃない?と思っていたわけですね.もっとたくさんダイを載せたければ,最近出た Lyman の All-American かな.
これのターレットは 8-Station です.
まあ実際はうちには3種類ありますから,8穴でも足りませんけども,もし1つしか持っていないなら All-American or T-7 どっちかでいけるだろうと思いますよね.ところが,うちで 30-06 に使ってるダイだけを集めてみたらこんなんなっちゃったのです.
なんと9個ですよ.左から順番に
- Decapper : 薬莢清掃前に雷管を外したいとき,または雷管取付を間違ったときに使う.
- Bushing Neck Sizer : ブッシュ式ネックダイ
- Bushing Full Length Sizer : ブッシュ式フルダイ
- Bullet Seater : 弾頭取り付け用のダイ
- Neck Sizer w/o stem : ブッシュサイザでネックが緩いときにネックのみキツくする
- Taper Crimper : 弾頭が外れないようクリンプをかける
- Bullet Pointing Die : ソフトポイント弾の先端を成形する
- Bullet Puller : (主には間違って取り付けた)弾頭を取り外す
- Neck Expander : 鋳造弾などが装着時に削れないようにフレアする
8-Station でもカバーしきれません.もちろん使用頻度の低いものを普段は載せないという方法はありますけど,いざ使おうとすれば載せ替えるために脱着操作を二セット繰り返さないといけなくなるし,そもそもがサイザーって汚れやすいからクリーニングのために割と脱着が頻繁だし,更に言えばブッシュサイザーのブッシュを交換するときは上下を逆さまにしないとブッシュが取れないから,結局はダイ着脱の機会ってかなり多いのですよね.
すると,うちで主に使ってる Hornady Lock-N-Load Quick Change Bushing とか,それとは互換性はないけど同じ機能を持つ Lee Breech Lock Bushing を普通の single-stage で使う方が便利ってことになるわけです.結局は標準的なのが多くの人には大概良い,だからこその王道なんですねぇ.もしこれから買う人は下の記事も参考にしてみて下さい.
ちなみに現在ターレットを使っていて,不便を感じていないのであれば,それがその人の使い方には正解なわけで,いくらここで最初の一台にお勧めしないとは言っても,その理由が該当しないわけですから,買い換えて得はしません.ただ使い方によっては便利にならない時もあるという話に過ぎませんので念のため.(精度云々はまた別のお話)