薬莢のサイジングの前にネックダイで済ませるか,フルサイズをかけるか考えます.例えばオートで使う場合や,他の銃で使ったものを使う場合等は有無を言わさずフルサイズするほうが安全なので,このステップは飛ばしてOKです.ボルト式の場合で,同じ銃で使うときはネックダイで済ませられる可能性が高いですが,何回か使うと段々大きくなってきて入らなくなるので,それをゲージで確認します. 使用するのはヘッドスペースゲージです.
その caliber 専用のゲージが必要です.ここにあるのは左から 243, 30-06, 308 です. 同じ条件で撃っている場合は全数検査は必要ないと思いますので,何本か抜き取ります.
使い方は簡単.上から入れるだけ.
薬莢が長くてマウス側が接地してしまうとうまく測れないので,一応手に持って浮かせて確認します.
ゲージには浅い溝が切ってあって,標準長と許容最大長を示しています.要するにゲージから飛び出していなければヘッドスペースには問題ありませんので,ネックダイでよいだろうという判断が出来ます.サンプル全てで全く問題なさそうなら,そのロットは全てネックダイで処理しますが,ぎりぎりなものがあったら,更にサンプルを増やして確認します.越えるものがあればそのロットは全てフルサイズをかけます. ちなみに大きすぎるとこんな風になります.
極端な例ですが,銃によってはこのくらいになってしまうこともあるかも知れません.(これは拾ってきた薬莢の実例で,何で撃ったかは不明)この場合はフルサイズをかける必要があるでしょう.が,もしこれがボルト銃で使用した薬莢なら,このくらいでぴったりなのかも知れず....まあ個々の判断ですね.
動画にしました
【リロードの実際シリーズ・目次ページ】
Step 12:クリンプ(掲載予定)